鈴木隆行と城彰二が語る 2002年日韓W杯の裏話

JOTV

年齢とスタイルの変化

城:昔、若いときはジャンプするとかヘディングがすごい得意で、簡単に何も考えずに跳べたんだけど。それが飛べなくなってきて滞空時間も短くなってきたのを感じて、跳ぶというよりも身体をうまく使って押さえにいくプレイスタイルに変えてみたとか。年齢的に今スタイルを変えてることは何もない?

鈴木隆行:別に速い選手でもないので、それほど身体的に落ちたという感じはないですけれども、昔はずっと走っていたイメージがありますね。ディフェンスも追わなくていいところまで追ってって、そこからまた前にあがってって……。余計な所まで全てやってたの?みたいな感覚が……そんな感じではもうしなくなりましたね。フォーメーションもあるので、自分が真ん中で一人で張ってなきゃなんないのにそれをサイドの方まで戻ってたら……。でも昔は戻ってたんですよ。サイドバックのところまで戻ってましたからね。

過去の鈴木隆行

城:でも確かに昔のイメージはそうだよね。前にいるってイメージはあるね。
やっぱり体力は昔からあったの?

鈴木隆行:そうですね、多分体力はあったと思うんですけれど。

城:どっちかっていうとスピードスターではないもんね。

鈴木隆行:そうですね、完全に違いますね。

城:でも身体能力はすごく高かったよね。ちょっと日本人っぽくないと思ってて、足の伸び方とか柔軟性があるようなプレーというか無理が利くというか、強さの中にしなやかさがあるような選手っぽくて。日韓W杯の時も、DFの裏から足伸ばしたようなシュートをうったけど、あれを普通の日本人がやったら完全に(ももの)裏きれちゃうような感覚だと思うんだよね。

鈴木隆行:ええ(笑)そうですかね?(笑)

城:そうだと思うよ、あの角度でさ。咄嗟に出てくるの?

鈴木隆行:まぁそうですね、何にも考えてないんで。

2002年 日韓W杯でのゴール

城:クボタツ(久保竜彦)と身体能力似ている感じがするんだよね。この番組見ている人もそうだと思うけど、2002年の日韓W杯ってのはものすごい記憶に残ってると思うんだよね。だってセンセーショナルだったでしょ?98年フランスW杯出場して、結果残せなくて水かけられて批判受けて。で、その後にW杯日韓やれるってことになって大注目されて、その中で結果を残さなきゃいけないっていうプレッシャーもあったと思うけど、日韓W杯の時の思い出ってある?

鈴木隆行:こんなに注目されることってもうないだろうっていうくらい世間の目が集まってて、みんな注目していて、これで負けたらどうなっちゃうんだろうっていうプレッシャーがすごいありましたね。多分スポーツの大会でこんなに盛り上がること他にないんじゃないかなって思うくらいだったんで。

城:日本で開催される試合だからね。

鈴木隆行:なんかもう、点数入れたっていうよりもその記憶が最初に思い浮かびますね。プレッシャーっていうか……もう「早く終われ」「早く終われ」って思いながら。

城:あーそうなんだ。

鈴木隆行:でも伸二(小野伸二)とかイナ(稲本淳一)に聞いたら、「あのとき楽しみでしょうがなかった」って言ってたんですよ。なんかもうその時点で考えてること違うなーって思って。
城:それポジションもあるんじゃない?FWってさ、点とらなきゃいけないしさ、そういうプレッシャーもあるし。でも相当日韓W杯は注目度高かったし、メディアも含めて一般の人もさ。やっぱりそこで変わったでしょ?見られ方とか。

suzuki-jo

2002年 日韓W杯後の注目とプレッシャー

鈴木隆行:そうですね。

城:特にゴール決めた後なんてみんな大注目したし、町歩いたりプライベートだったりでなにかあった?

鈴木隆行:いや~大変でした。

城:でしょ。その前まではそうでもなかったでしょ?
鈴木隆行:金髪だったんですぐばれちゃうんですよ。頭ですぐ目立っちゃうし、すごく疲れるなぁって。注目されるのに慣れてなかったので。ずっと注目されてプロ生活を歩んできたわけではなかったので、急激に試合出始めて急に代表に入って注目され始めたので、全くそういうのに慣れてなかったし、拒絶反応がすごかったです。

城:気持ちいいとかないんだ。

鈴木隆行:ないですね、「もうやめてくれ!」って。

城:「静かにしてくれ!」って感じか。FWじゃ珍しいかもね。FWってさ結構前に出たがりが多いじゃん?目立ちたいとか、決めたらすごく注目されるけれども、そういう風になりたいとは思わなかったの?

鈴木隆行:全くなかったですね。試合に出るのはすごく楽しいですけれども、それ以外のことで自分が注目されるのが本当にだめで、「もうやめてくれ!見んじゃねえ!みたいな(笑)

城:そんな感じだったんだ(笑)

鈴木隆行:まあ子どもだったと思いますね。まだ何の経験もなかったし、考え方もそうだったし。

城:でも人間不信になるくらいすごいプレッシャーあるよね。本当にさ、色々な人が見てさ、町中でも自分の時間がなくなったり、やれサインだの写真だのどうのこうのって言ってくるわけでしょ?それはどうしてたの?対応してたの?

鈴木隆行:いや、してなかったですね(笑)フンってやったり(笑)

城:でもそういう気持ちはわかるわ。

鈴木隆行:今思えば、別にいいじゃんしてあげれば、って思うんですけどね。

城:あの当時のあの状況で考えたら、そうなるんだよね。

鈴木隆行:ちょっと、ね。性格ねじ曲がってたからね。

城:多分そういう思いがあったからこそ、そうなってしまったってのはあるんだろうね。そこでさ「いいですよー」「サインしましょう」「写真とりましょう」ってやったら、本当に頭が馬鹿になるくらいおかしくなっちゃうよ精神的に。今だから当時を思い出してそう思うかもしれないけどね。

TOPへ